OpenRadiossでの形材衝撃変形解析事例
こんにちは。森本英樹です。
2022年に公開されたArtair Open Radioss(アルテア社の衝撃解析コードRadiossのオープン版)のサンプルモデルを実行、同社のHyperViewPlayer(公開版)で結果をみてみました。事例は、形材が剛体ポールに衝突して変形する様子を示しています。ちょうど車両が電柱に衝突し、バンパー内の補強材(アルミ形材)が変形する状況です。よく見ると、形材を支持している両側の形材も変形している様子が見られます。両側の形材の間に渡された紐のようなものは、両側形材の底面節点に多点拘束条件(Multipoint Constraint, MPC)を設定し、移動変形ポイントとしているものと思われます。
こうした解析は、RadiossやLS-Dyna、PamCrashなどの非常に高価な解析コードで実施していましたが、手軽に実施できる環境になったことは、大変ありがたいです。OpenRadioss公開元のArtair社が公開するに至った経緯がホームページで述べられています。だいたいの解釈では。。。地球環境問題など世界を取り巻く諸問題を早急に解決することが求められており、ひろく解析コードを公開することで誰もが問題に取り組み解決できる環境を提供したい。。。とのことです。こうしたオープン化は、これからの時代に求められてくる考え方であろうかと思います。
衝撃解析コードは大変形問題(プレス加工)にも良く使われています。こうした解析がフリーで使える環境は有難いです。使用法はこれから勉強です。弾性解析・熱解析はPrePoMax、衝撃解析・大変形解析はOpen Radiossで取り組んでいこうと思います。よろしくお願いします。
追伸:現在、技術士事務所の業務の一つとして、オープンCAEを使ったコンサルティングを検討しています。オープンCAEは製本が少なくチューチューブやインターネットでの公開資料を参考に勉強してます。勉強の過程で、新潟県総合研究所様の令和5年度研究報告を見つけて、ご担当者である片山専門研究員様に各種ソフトのご紹介やアドバイスを頂いております。この場を借りて、お礼申し上げます。no53表紙 (niigata.lg.jp)
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