本棚から①「研究の話」紙尾康作 著
こんにちは。森本英樹です。
今回は、私の本棚から20代~30代にかけて読んだ本で、わたしの考え方の基本となってもいる書籍の紹介をしてみたいと思います。
「研究の話」紙尾康作 デックリサーチセンター(富山県魚津市本町751) 1992年12月22日初版 です。
こちらは、日本カーバイド工業(株)の研究者として研究開発に従事され、初版当時副社長であった著者が、ご自身の研究開発に関わる経験や考えを随筆風に記載された書籍です。生年が1931年ですから私より33歳年上となります。現在も書籍が入手可能かどうかはわかりませんが、色あせない書籍でずーっと本棚にあります。以下、書籍の「はじめに」の冒頭から抜粋します。
はじめに 「私はここ30年余りいろんな仕事をしてきたが、その大部分を研究や新製品開発に費やしてきた。この間に大学や企業の研究所で自分も含めて多くの研究者を見つめ、その人達の成長も眺めてきた。そこで気付いたことは、人によって研究の能率、スピードがひどく違うということである。例えば一つの問題を解決するのに1年を要する人もいれば1ケ月で仕上げる人もいる。研究効率が10倍も20倍も異なることは珍しいことではない。また研究者の成長を眺めていると、大学を卒業したときは同じ程度に見える二人の研究者も、5年の歳月を経ると全く力量の異なる研究者になってしまうことも決して稀ではない。しかもこのような研究者の差は、それぞれの人の努力の差でもなければ、知識の差でもないことが分かってきた。要は、研究に上手下手がある。この「研究の上手下手」とは一体何なのか、これを解明してみたいということが、この本の目的である。」 以上
どうでしょうか?読みたくなりませんか?
次回から、目次と内容について私の要約を記述します。個人的に同感する部分が多くあります。
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